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"緊張が強い"って、どういうこと?

 そうですね。この言葉は障害者、特に脳性マヒ特有の言い回しかもしれませんね。通常は、”緊張”という言葉の後に”強い”という形容詞はまず来ません。”緊張する”・”緊張がある”というのが一般的な使い方です。
 我々脳性マヒの人間は、しばしば全身もしくは一部の筋肉に力が入って突っ張ってしまうことがあります。そんなときに使うのが、”今日は緊張が強いなぁ。”という言葉です。もちろんそれは自分でコントロールできるようなヤワなヤツではなく(コントロールできる人もいますが)、一度ちからが入ってしまうと体力も気力も消耗してしまいます。しかも困ったことに、それは時も場所も選んではくれません。いつも突然やって来て、すぐ開放される場合もあれば、しつこく居座る場合もあります。ただ、その要因というのは人それぞれのようですね。よく言われるのは例えばちょっと疲れていたり、精神的にちょっと不安定なときだったりと様ざまあるようです。私は、、どちらかというと後者かなぁ。たとえば親とケンカしてバツが悪いときに一緒にメシでも食べようもんなら、ヘンに力が入ってお皿ひっくり返しちゃったりしますね。そう!一番近いのは、初めてのデートでフランス料理を食べに行ったときにガチガチになってナイフとフォークが手につかないとき。。そんな感じですかね。(まー、例え古いなぁ!) その状態が延々と続くわけです。想像するとちょっとイヤでしょ!? そういえば、[私は本番に弱い!]というコラムを以前書きましたが、あの中で書いたことも緊張の一種ですね。あちらは、たいてい一瞬の出来事で、こちらは断続的に続く状態といった感じです。
 どの世界にもあるように、我々の間にも業界用語とまではいかなくても、はたから見ると不思議な会話と思われるようなものがありまして、他に挙げてみると、”電動に乗っています”というのは”電動車いすに乗っています”という意味ですし、だいたい、[脳性マヒ]なんていうのも当事者同士はあまり使いません。たいていは[CP(Cerebral Paralysis=脳性マヒ)]で通っています。他にも、日本人同士なのに”ちょっと通訳して!”なんて言葉が飛び交ったり、上着を着せてもらうときに”手、どっちからがいい?”なんて聞いてきたりね。我々とあまり縁のない人たちからすると”はぁ???”って思うでしょうね。でも、上着は希望の手と逆を先に入れられるとちょっと面倒なことになっちゃうんですよ。
 ですのでみなさんも、もしどこかで”やべっ、今日緊張強い”なんて言葉を聞いたら、”あ、力が入って抜けないんだな”と思ってやってください。
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