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地元の祭り

 先日、地元の大きな祭りがあったので行ってきました。
 と言っても祭り自体にはあまり興味は無くて、目的はたまにしか会えない友だちや知り合いに会うためと、今回は通っている病院のリハビリチームの人たちが大食いのイベントに出るというので、その応援もありました。

 その祭りは、会場が私の家の目の前なんですね。だから会場に行ってもご近所さんに会ったり、いつも来てもらっているヘルパーさんに会ったり(プライベートでヘルパーさんに会うとなんか照れますね。笑)、昔お世話になった人に会って「滝沢君、元気でやってるかい」「なんとか元気です。○○さんは?」みたいな会話があったり、以前書いた“リハ友”のおばちゃんとバッタリ会ってお互いびっくりしたりと“地元感”が満載です。
 とりあえずはひと通り出店を回りつつ、いつもお世話になっている社協のブースに挨拶しに行ったり、友だちの居るブースにちょっかい出しに行ったりしているうちに大食いイベントが始まりました。
 残念ながら我がリハビリチームは惨敗で終わってしまいましたが、終了後、ステージから降りてきたので挨拶すると、「やー、負けちゃいましたよ!」「全然入らなかった!普通に昼ごはんになっちゃいました!」って言って笑いあったりしてね。
 面白いのは、全然別のコミュニティの人たちが[祭り]っていう同じエリアにいることですよね。社協っていうコミュニティと、リハビリっていうコミュニティと、ご近所さんっていうコミュニティと三つのコミュニティが同時に混在していて、私もそれぞれのコミュニティによって立場や振る舞いも違いますし、もしかしたらキャラクターだって変わってくるかもしれません。(まじか!?笑)そんな、普段にはない特別な状況の中で、まったく接点が無くても同じ空間で同じ目的で楽しむというのがなんか面白いし、そこが[祭り]というイベントのいいところだと思います。

 それと、毎回ちょっとうれしくなることがあります。会場の何か所かに、おそらく電気の配線だと思うのですが太いホースが横たわっているんですね。電動車いすで何とかギリギリまたげるのですが、たまにタイヤが滑ってまたげないことがあるんです。私が何度もまたごうとしていると、そばにいる人が「大丈夫ですか?」と声をかけてくれてホースを足で踏んで押さえてくれたり、電動車いすを押して勢いをつけてくれたりして手を貸してくれるのです。また、その日は前日の雨のせいで地面がグチャグチャで、電動車いすで動くのはなかなか厳しい状況だったのですが、スタックしそうになると後ろから「大丈夫かい」と言いながら押してくれたり、前に人がいて進めないでいると「車いす通してあげて」と後ろから声をかけてくれることもありました。。
 そういう何気ないやさしさが一番うれしいですよね。そんな見ず知らずの車いすのおっさんが困っていたって、別にそのまま見過ごしても良さそうなのに、スッと自然に手を貸してくれるなんてね。。本当にありがたいし、何て言うんだろう、、自分も祭りの輪に入らせてもらっているような実感があってうれしくなります。
 場合にもよりますが、ヘルパーさん等付き添いの人がいないほうが、そういった人のやさしさに触れやすいかもしれませんね。介助する人がいれば、全部その人にやってもらえちゃうし、周りの人も敢えて手を貸そうなんて思わないかもしれません。私みたいに一人でフラフラ歩いているヤツのほうが、「あのおっさん、一人でフラフラ歩いてるけど大丈夫か!?」と(いい意味で)思って気にかけてくれるのかもしれませんね。(笑)毎回、ちょっとうれしい気持にさせてもらっています。ひょっとしたら、これも祭りに行く目的のひとつになっているかもしれませんね!
 ただ、ひとつだけ困るのは、せっかく祭りに行っているのに一人だと飲み食いができないんですよね!(笑)祭りに行っているのに、腹ペコで家に帰って来るっていうね。。(笑)この時もあんまり腹減ったもんだから、友だちのブースに行って「だんご一本買うから食わせて」と頼んで食べさせてもらいました。(笑)

 祭りって、世代によって楽しみ方が違うのが面白いですよね。子どもの頃は出店や出し物が楽しみだし、若い頃は“ツーショット”に命がけだし(私は叶いませんでしたが。。笑 いや、“ツーショット”って古っ!)、おっさんになると、場の雰囲気を楽しむというのかな、、人の繋がりを再認識させてもらえる場になっているような気がします。
 私も20代~30代の頃は、出店にも興味が無くなって、かと言ってまだ人にも関心がなかったので「祭り?そんなもん行ってもつまんねえよ」なんて思っていたのですが、この歳になってまた、新たな楽しみかたを見つけたような気がします。

関連項目
地域で暮らす
病院
ちょっと微妙な「お久しぶり」
リハビリ生活
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