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無人店舗

 前の記事を書いていてふと思ったことがあったのですが、一部のコンビニで店員の無人営業の実験が始まったそうです。
 そこは店員もいなければ、レジもなくあらかじめスマホのアプリで登録しておいて、店に入ると自分でスマホで商品のバーコードを読み取ったり、商品を全部取り終えたら台の上に乗せてカメラで商品を認識させて会計が済むそうです。あとはそれを持って帰るだけ。決済はカード払いや電子マネーだそうです。

 これ、、私は絶対使えませんね!(笑)

 まず、高い所の商品を取れません。(笑)バーコードで読み取ることもできません。(笑)
 これって呼び出しボタンとかあるんですかね。。裏に店の人がいて何かあったら出てきてくれるようになっていればいいのですが、呼び出しボタンを押して直接本部につながっちゃったら、うーん、、ちょっと困っちゃうなって感じですよね。(笑)
 もちろん、その場にいるお客さんにお願いして取ってもらうという手もあります。ただ、私の場合は言語障害があるので、これまでの経験上、私が声をかけてもシカトされるか、笑って流されるかが多いんですね。(笑)なので品物を取ってもらうときは、だいたい店の人に声をかけます。店の人だったらシカトもスルーもしないので安心してお願いすることができます。その店員がいないとなるとねぇ。。まぁ行きませんわな!(笑)

 最近つくづく思うのですが、障害者って[効率化]とか[システム化]といった言葉とどうも相性が悪いですよね。(笑)いつも気が付いたら蚊帳の外になっているような気がしてなりません。まぁね、、効率化を考えている時点で効率性の枠内に入りづらい障害者のことなんて頭にないですよね。(笑)
 コンビニの無人化だけでなく、今後、様ざまな分野で無人化・省人化(という言葉が最近あるそうです。)が進められていくと思われます。先日も何かのニュース番組で見たのですが、バスやタクシーなどの無人運転の構想もあるそうです。タクシーはともかく、バスの無人化は我々にとってはちょっと厳しいかもしれないですね。私も以前は一人でバスに乗ることがあったのですが、バスの乗り降りも料金の支払いも運転手さんにお願いしていました。付き添いの人がいれば無人でも構いませんが、一人でとなると、、厳しいなぁ。。また、私の場合は電動車いすなのである程度安定していますが、手動車いすはストッパーで固定しないといけないので、そこも課題です。
 以前も書きましたが、開発の現場に障害者がいないんでしょうね。。人間、なかなか自分のテリトリー外のことを考えるというのは難しいものです。開発している人だって、[無人化]を実現するために最適な方法を考えているだけに過ぎないのかもしれません。結果、どうしても使いづらい人たちが出てきてしまいます。それは仕方ない、というか、「まぁそうなるわな。」といった感じです。だからこそ“ほかの目”が必要だと思います。もちろん専門分野の人が開発の柱になるとは思うんですけど、やっぱりねぇ、、[横から場違いなことを言う]的な人も必要だと思うんですよね。。(笑)それは障害者に限らず、例えば主婦目線だったり女性/男性目線、子供目線、若者/老人目線、はたまた外国人目線等、“様ざまな目”を取り入れる必要があると思うのです。そうやって様ざまな意見が入ることで、その物の厚みが出ますよね。

 多くの意見を取り入れることは確かにとても難しいことです。あまりにも多くの意見を取り入れるすぎるとヘタをしたら、とても使い物にならない中途半端なものになってしまうかもしれません。ですが、本質的な所からずれない限りは多様な意見は取り入れるべきだと思います。コンビニであれば、基本的には無人にしておいて、利用することが難しい人が来たら店員が出てきて手助けするとかね。。(あ、でもこれだと[無人店舗]にはならないな。。うーん、、難しいな。。 え?でも、商品の補充をしなきゃいけないから誰かしらは居るのかな?)
 要は、ちゃんと想定通りに利用できる人が大部分だとして、それに漏れてしまった人をどうケアするかだと思います。今はまだ実験段階なので、様ざまな課題が出てくるでしょう。様ざまな方法を検討してその課題を少しでも数多くクリアしてもらえると、その分、利用できる人も増えていくんでしょうね。(今ふと思ったんだけど、店内で“盗み食い”したらどうするんだろう・・・?)
 また、一部のコンビニでは敢えて無人化はしないという話もあります。人を減らすのは仕方ないにしても、全く店員を居なくするのではなく、コミュニケーションの場として利用してもらう方針にしたそうです。最近では高齢者の利用が増えているので、要はそっちの路線に転換したんでしょうね。まぁ、言ってしまえば商売的な“戦略”なんでしょうけど、ちょっとホッとする話でもあります。

 人口減少や高齢化は確かに切実な問題です。実際、無人化や省人化しないと企業もやっていけないのでしょう。ただ、そのシステムに適応できない人も絶対数いるわけで、何かその人たちもフォローしてもらえるような仕組みを取り入れてもらえるとありがたいです。「無理なら誰かと一緒に行ったり、頼んで買ってきてもらえばいいじゃん」って話にもなりそうですが、やっぱり一人で行けるもんなら、その方が商品を見て選ぶ楽しさもありますし、何より気兼ねが無くていいですよね。

 私の思う理想の無人店舗は、手ぶらで入って商品を手に取って店を出たら、勝手に決済が終わってるっていうのが良いですね。で、高い所のものは『高い所のもの取りぞう君』っていうロボットに取ってもらうっていう・・・。
 (何年後の話だよ!笑)


関連項目
新しい生活様式
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