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ふたりの天才。
私には５歳と４歳の二人の甥っ子兄弟がいるのですが、実は！・・・何を隠そうヤツら二人とも天才なんです！！
たまに実家に家族みんなで集まることがあって、よく遊んでもらうのですが、このあいだちょっと感動することがありました。
今、実家に帰ると私の部屋は無数のオモチャ置き場になっていて、その中にミニテニスのセットがあるのですが、彼ら二人でやったり、じぃじやばぁばとやるときは普通にバウンドさせてやってるのですが、ある時、下の２号が「武ちゃんもやろう！」と誘ってくれました。「よし！やるか！」って始まったのですが当然、バウンドじゃできないんですね。全然ラリーにならなくて、ちょっとしらけ始めたその時です！！！
あー、思い出すと涙が出てきそうなんですけどね。。 ハッと何かをひらめいたらしく、突然ゴロでボールを打って来たんですよ！
おそらく、どこかで見たか、ふと思いついたかだと思うんですけど、普通、テニスでゴロっていう発想はないはずですよね。それを私となんとかラリーしようと思ってゴロにするなんて、やさしいじゃないですか！もうね、、うれしいなんてもんじゃないですね。感動しました。こいつ天才だなって思いました。(笑)
そして上の１号は、私が言葉が不自由なので、どうやってコミュニケーションを取ろうか考えたんでしょうね。。私と話をするときは、［はい］か［いいえ］で答えられるような形で話しかけてきてくれます。たとえば、「武ちゃんミカン好き？」と聞いてきて私が首を振ると「酸っぱいから？」みたいな感じで。で、それを見て２号もマネするんですよ！
いやぁ、なんだろ、、向こうにしてみればちょっとしたことなんだろうと思うんですけどね。つたなくても会話してくれようとする気持ちがうれしいじゃないですか！で、結果、考え出した方法なんでしょうね。。天才です！！(笑)
おそらく、これがまったく知らない関係の子どもであれば、私って不思議な存在だと思うんですよね。よっぽど馴れない限りはコミュニケーションも取ってもらえないかもしれません。対して甥っ子たちは、もう生まれた時から私がいて、それが当たり前になってるんですね。そういう意味では、馴れる馴れないの話ではないのかもしれません。普段から両親や弟夫婦の、私に対する接し方を見て、自然と“扱い方”(笑)を覚えていったんでしょう。はい・いいえの会話も、ゴロのテニスもなかなかの高度テクですよ！(笑)
もちろん、だからといって彼らもまったく普通に接してくれるかというと、そうでもありません。当然、彼らなりに“違和感”も感じているようです。たまに、私が何か作業をしていると不思議そうにじーっと見ていたり、彼らにとっては私の振舞いや様子ひとつひとつがほかの人と違うので、「あれっ？なんか違う」、「ん？なんだこれ？」って思う瞬間が多々あるように見えます。まぁそりゃそうですよね。。いくら馴れているとはいえ、目の前でいいオッサンがメシ食べさせてもらったり、なんだかアヤしい言葉でしゃべっていたら「こいつ、なんか妙だなぁ・・・」と思うのも当然です。その反面、彼らも障害のことを十分認識していて、私には乱暴に突っ込んで来なかったり、”普通の人にはできても、武ちゃんにはできないことがあるんだなぁ。。”ということはわかっていて、でも、あえて口にはしないでいてくれているようにも見えます。（ん？単に見た目がアヤしいから近づかないだけ？？(笑)）
そういう意味では、私の弟ももしかしたら同じ経験をしてきたかもしれません。ただ、弟の場合はいっしょに成長してきて、私が徐々に障害者として“完成”していくので、じわじわと「あ、うちの兄ちゃんなんか違う」ってなっていったかもしれませんが、甥っ子たちは初めから完成した障害者のオッサンがそこにいるんですよ。。そのへんの感じ方というか、捉え方って微妙に違うと思うんですよね。ただ、障害者に対する免疫っていうのは絶対あると思います。彼らにとっては車イスなんて全然珍しくもないし、街で障害者を見かけても、ま、初めは「うわっ！」とか思うかもしれませんが、すぐに「あ、武ちゃんと一緒だ」ってなると思うんですよね。。
もしかしたら、弟夫婦がいろいろと彼らに言って聞かせてくれているのかもしれません。そりゃぁ、彼らだっていろいろと疑問は持っているはずです。おそらく、弟夫婦がそれをフォローしてくれていると思うんですよ。それは本当に感謝ですね。
このまま二人とも優しい気持ちをずっと持ち続けてくれたらと思います。そして、一日でも長く遊んでもらえたらなぁと思いつつ・・・。
ちなみに、彼らの間(特に２号)で今、流行っているのが「武ちゃん、はい」って私の口に次から次へとお菓子を詰め込むことです。(笑) （優しさなのか・・・楽しんでるのか・・・。 いやっ！絶対優しさです！！）
・・・って、これおじバカじゃん！
関連項目
ふたりの天才 ・・・その後
初介助！
