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2X時間テレビ

 毎年、夏になると放送されるのが2X時間テレビ。
 現在は2つの局で放送されていますが、私、片方はほぼすべて見て、もう一方は一切見ません。
 
 これって、要はもう私の感覚的な部分になってしまうのですが、ひと言で言えば一方は単純に面白くて、もう一方は“あざとい”んですよね。。(これで、どっちがどっちかわかりますよね?(笑))
 まぁ一般的には、せっかく20何時間もテレビやるんだから、くだらないバラエティなんかより『障がい者が頑張っているテレビ』(あえて私の嫌いな『障がい者』にしてみました。(笑))のほうが良しとされるんでしょうね。。ただ、私に言わせれば“あざとい”、“押しつけがましい”、“しょっぱい”、“ズルい”、“セコい”といったところでしょうか。それだったら、せっかく20何時間もテレビやるんだから、とことんバラエティで楽しくやったほうがいいと私は思うんですけどね。だいたい、[バラエティ=くだらない]っていうのが、「あんた、わかってねぇなぁ。。」って感じですよね。(笑)

 とはいいつつ、私も子どもの頃は【元祖】24時間テレビも見てました。あの頃は障害者なんて日陰の存在だった(と思う)ので、単純に自分に似た障害者がテレビで主役になっているのがうれしかったものです。小学生のときには、自分で貯めた小銭をセブンイレブンに募金しにも行きました。そもそも、24時間ぶっ通しで番組をやるなんてそれまでなかったので、珍しさもあったかもしれませんね。しかし、だんだん成長して高校生ぐらいになると、ああいう説教くさい番組って見なくなるんですね。。そんなときに始まったのが27時間テレビです。(当初は24時間テレビでしたが)当時はさんまだ、タモリだ、たけしだっていうのは神でしたからね。その人たちが24時間テレビをやるっていうんだから、そのワクワク感はすごいものでした。いや、実際におもしろかったんですよ! そのとき、ちょうどたけしが例の事件で謹慎中で、夜中にこっそり出るんじゃないかっていう噂があって、それを楽しみに夜中まで起きていた記憶があります。っていうか、高校生なんてだいたいが夜行性でしょ、だから余計ハマったんでしょうね。それと、なんて言うか、“ライブ感”があるんですよね。向こうも24時間出っぱなしですが、こっちも24時間“見っぱなし”で、例えば朝方にタモリとかが「やー、眠い!」って言ったりしたときに「俺も俺も!」ってなるんです。それが、なんとなく一緒に何かをやっているみたいな気になるんですね。。そんな最初の楽しい記憶があるから、今でもずっと見ているのかもしれません。

 そうなるともう、【元祖】のほうは見ませんわね。だって“楽しい24時間テレビ”を知っちゃったんだもん。(笑)いくら親や先生に「ためになるから見なさい」なんて言われても、高校生の私にはもう退屈で退屈で! めっきりみなくなっていました。そして決定的だったのがある先生の一言でした。
 その先生は社会科の先生で、私も好きな先生でした。ある日の授業中、「お前ら、24時間テレビ見てるか?」という話になって、私が「今は見てないけど、前に募金したことある」というと、その先生は「お前、バカだなぁ、募金なんてほとんど番組で使っちゃうんだぜ 俺はあんな偽善番組は見ない」と。。。
 衝撃でした。あの頃の純な私にはそんな発想はなかったので、『ハッ、』としてしまいましたね。ただ、なぜか妙に納得できてしまったのです。「そういうことだったのか・・・。」って。それ以来、アホらしくて一切見なくなりました。(笑)
 いや、もちろん募金されたお金はちゃんとチャリティに使われていると思いますし、そこから経費やギャラを差し引いたって全然いいんですけど、何というか散々感動をあおっておいて、挙げ句「はい、ちょうだい」ってそりゃぁちょっとズルいでしょ! なんだか、自分たちが募金のための大きい“前フリ”に使われているような感じがして、あまりいい気はしませんね。というより、ちょっとバカにされているみたいで不快です。それだったら募金なんてないほうがまだマシだと思いませんか。ヘタにチャリティなんでいうから変な尾ひれを付けられて誤解されちゃうんですよ! だったら、ただ[ドキュメンタリー]としてやったほうが、よっぽど受け入れられるような気がするんですけどね。

 それと、これは24時間テレビに限ったことではないのですが、こういう番組って、なんで頑張っているところばっかりなんでしょうか。(そうか だから嘘っぽく見えるのか。。)どうも私は違和感を覚えてしまいます。障害者って、いつでも、誰でも頑張ってなきゃいけないの? みたいな。
 要はバランスが悪いと思うんです。それが番組の意図なのかもしれませんが、一方向からしか捉えていないんですよね。実際は、頑張っている人もいれば、頑張っていない人もいるし(笑)、同じ人でも頑張っているときもあれば、グダグダな時もある。それは障害者でも健常者でも同じです。本当に実情を伝えるのであれば、頑張ってないほうも見せてほしいです。ああいう見せ方するからますます[神聖化]されちゃって、かえって健常者との距離が遠くなるんですよ。「わー、すごーい!」なんて言われて。。 私は「すごーい」より「おもしろーい」のほうが断然うれしいです!(笑)
 それは見るほうも同じで、本当に障害者の実情を知りたいのか、それともただ感動したいのか、それによって内容も変わってきます。ただただ感動したいのであれば、今のような内容でもいいのかもしれません。ですが本当に実情を知りたいのであれば、今のような内容ではまったく伝わりません。一面的な取り上げ方では、その場の感動で終わってしまいます。ちゃんとグダグダなほうも取り上げてもらわないと、見るほうも偏った認識になってしまいます。あくまでも、取り上げられたことはその人の一部分であることを理解して見ないと、お互いに息苦しくなってしまいますよね。。

 まぁもっとも、、グダグダなんて見せちゃったら募金が集まらないっていう話もあるんですけどね!(笑)


・・・というわけで、私はこれからも【チャリティな24時間テレビ】は見ません。

  ※あくまで個人の意見です。
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