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恩人
春は別れの季節と言いますが、私もこの春、人生の恩人との別れを迎えることになります。
その人と初めて出会ったのはもう34年前になるのですが、その時は1年ほどで疎遠になってしまい、19年前にまた再会しました。その人には、もうね、、「お世話になった」とか「お力をいただいた」とかっていう話のレベルじゃないんですよ!私のしょーもなかった人生を、時には支えてくださったり、時には叱咤激励してくださったりして“磨き上げて”いただいた人です。今の生活があるのも、この人のおかげというぐらい私にとっては超・大恩人なのです。
そんな人が、今の職場を離れると聞いたのは先日のことです。私の前に現れて「滝沢さん、ちょっと話があるんだけど」と言われて、とっさに「やべっ、また無理難題を振られる!」と思ってビビっていたら、「実は今月いっぱいで辞めることになりました。」と。。
それを聞いたときは、驚きとかショックとかというより、あまりにも唐突すぎてちょっと笑ってしまいましたね。ある意味その職場の顔みたいな人なので、まさか自ら辞めるとは思ってもいませんでした。ただ、確かに今思えば1年ぐらい前から「もう少しで定年だし、少しずつ下に仕事を振っていかないと」という話は聞いていました。なので私も、定年までは絶対いると思っていましたし、まさかこんなに突然“その時”が来るなんて、晴天の霹靂を通り越してもう笑うしかないですよね。。「いやいや、まだ2年あるでしょ!」って感じです。(笑)まぁでも、その人はいつも急に突飛なことを言い出すので“らしい”っちゃ“らしい”んですけどね!(すみません・・・。笑)
上述したように、この人がいなかったら私の今の生活はありません。まったく違うものだったと思います。たまに学校などに行って、させてもらう講演の仕事も、この人の職場から依頼される仕事も、すべてきっかけはこの人が作ってくださいました。ただねぇ、、最初はいつも無茶振りから入るんですよ!「滝沢さん、こんなのやってみない?」って。(笑)私が18年以上続けている仕事も、まず「滝沢さん、ちょっと話があるんだけど」から始まって、「滝沢さん、これやってみない?」と振られ、私が尻込みしていると立て続けに「やってもらえると助かるんだけど」とか「やって損はないと思いますよ」などとまくし立てられ、気付いたら「じゃあ、勉強のためによろしくお願いします」と依頼を受けてしまっていました。(笑)このパターンが何回あったことか・・・。(笑)上でビビったと書いたのは、こういうことなんです。(笑)
でもね、、結果、私の人生の経験値はめちゃめちゃ上がりました。私個人では絶対に行くことのない所に行けたり、会うことのない人に会えたり、まさか仕事で動画を作ってYouTubeにアップロードするとはね、、私個人では絶対にやらないことですね!そういう意味で“人生の厚み”といったものがてきたと思います。
そして何より、私にとって人生最大の転機となった一人暮らしを始めるときに本当にサポートしていただきました。(これを書くと職種がわかっちゃいますね。)
実は、再会のきっかけが一人暮らしを始めようと思って相談に行ったことでした。市役所に相談に行ったら、とある部署を紹介されて、そこにこの人がいたというわけです。私も久しぶりにお会いしたので、びっくりしましたね。正直、最初に出会ったときは挨拶するぐらいの関係だったので、この時お会いした時もだいぶよそよそしくしてしまったのですが、あちらは私を覚えてくださっていて「やー、懐かしいですねー」と迎えてくれました。
そうしてそこの部署に相談に行くことになったのですが、、なかなか具体的な話にならないんですよ!(笑)最初の頃は週に1回行っていたんですけど、普通に世間話をして、「じゃあ、また来週」って帰されるんです。あれは何だったんでしょうね?(笑)今思えば、きっと私の“人となり”を見ていたんでしょうね。「こいつ、本当に一人暮らしできんのか?」って。(笑)もちろんこっちは、早く具体的な話がしたいんですよ。だから話をそっちに持っていこうとするのですが、なぜかはぐらかされるんですね。ぶっちゃけ「早く話、進めたいんだけどなぁ」と、ちょっとイラっとしていた覚えがあります。(笑)
やっと話が進み始めたのは、確か2・3か月経ったころだったと思います。まずはヘルパーを付けることから始めようということで、その申請だったり、市から受けられるサービスを教えていただいたり(当時はそういうことにまったく疎かったので。)、ヘルパーが決まるとすぐ物件探しが始まって、それと同時に実際に一人暮らしが始まったときのシミュレーションにも付き合っていただきました。物件がなかなか見つからなくて困り果てていると、ある地主さんを紹介してくれて、一瞬で見つかるなんてこともありました。(笑)物件が決まると、住宅改修のプランの相談や、偶然この人のお友達に大工さんがいたので紹介もしていただきました。(今思えば、本当におんぶに抱っこですね。汗)
無事、一人暮らしが始まってからも「順調ですか?」・「ちゃんと食ってる?」などと、何かと気にかけていただきました。だから、上でも書いた通り「お世話になった」なんていう安直な言葉では言い尽くせないんですよ!私の今の生活があるのは間違いなくこの人のおかげなのです。
とは言いつつ、、たまに(よく?)厳しいお言葉も頂戴いたしました!(笑)それもねぇ、ピンポイントでズバッと痛いところを突いてくるんですよ!で、こっちは、ぐうの音も出ないでただただたじろぐっていうね。。(笑)何度、(うまく返せない自分が)悔しくて眠れぬ夜を過ごしたことか・・・。
ほかの人だったらひと晩寝たら忘れちゃうことが多いんですけど、この人から言われた言葉はしばらく残るというか、、しばらくムカつくというか・・・。(笑)それだけ(良くも悪くも?)よく見てくれていたんでしょうね。
そこはちょっとホッとしてるところかなぁ。。(ホッとすんなよ!笑)
もちろん、これで縁が切れるわけではないですし、これからもお会いすることはあると思います。ただ、日常的には会えないとなると逆に身内以外に誰が厳しいことを言ってくれるんだろうという不安もあります。私は褒められるとすぐ調子に乗るので、時々キッツーい言葉もいただかないといけませんからね。。(笑)実は、キッツーい言葉をいただくことで新しい気付きもあったりするんですよね。
ただ、この人のことだから、ある日ふらっと職場に現れて、さらっと耳の痛いことを言って帰っちゃうんだろうな。。という気もしています。(笑)
「次は何をするんですか?」と聞いたら、まったく予想もしていない答えが返ってきました。びっくりして「マジかよ」とも思いましたが(笑)、考えてみれば“対、人”という点で共通しているのかなと思います。“対、人”という点ではプロ中のプロなので、合っているかもしれませんね。(ずいぶん上からですみません・・・。)
本当にね、「感謝」なんて言葉では言い尽くせないくらい様ざまな思いがありますし、本人にも「そんなのいいよ」と言われそうですが、ひとまず。
これまで本当にありがとうございました。
今後のご活躍をお祈りしております。
あ、でも、とりあえずはゆっくり休んでくださいね!
関連項目
歩く?走る?