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シミュレーション癖(へき)

 人間、無くて七癖(くせ)なんて言いますが、私にも、ついやってしまう[癖]があります。
 何か気になることがあったり、できない動作があったりすると、頭の中でシミュレーションが始まってしまうのです。例えば今だったら、デジカメをどうやって固定しようかなぁ。(今の三脚だと、いまいち使いづらいので。)だとか、爪をなんとか自分で切る方法はないかな。。だとかって、いつも何かしらウダウダと考えているんですよね。
 そういえば、高校時代、進路相談の三者面談があって、そのときにたまたま狭い部屋でやったんですね。電動車いすがギリギリ入れるような部屋で、入るときは何とか入れたのですが、出るときはバックで、それもちょっと切り返さないと出られなさそうだったんです。もう進路相談どころじゃないですよね!(笑)バックの切り返しのシミュレーション映像が繰り返し流れるわけです。いや、もちろん話は聞いてましたよ!(笑)

 ただ、自分で言うのもなんですが、このおかげで出来るようになったことも数多くあります。
 特に家を出るにあたっては、ひと通り自分でできる方法を考えないといけなかったので、それこそありとあらゆる動作についてシミュレーションしましたね。もちろん、すべてができるようになったわけではありませんが、その時の最大の収穫が[電動車いすのシートベルトの着脱]です。実家にいる頃は、電動車いすに乗るときも親に手伝ってもらっていたんですね。当然、遊びに行くときなどは「早く帰ってきなさいよ!」だの「ヘンなことするんじゃないよ!」だのとチクチク言われながら出かけたものでした。こっちも「わかってるよぉ」と“とりあえず”返事してね。。(笑)一人暮らしを始めるときには、とりあえず自分で外に出られるようにしよう。というのがありました。電動車いすの乗り降り自体は、なんとなく動作のイメージもついていましたし、方法も考えついていました。問題はシートベルトだったんです。。
 それまでのシートベルトは一度、輪っかを通してマジックテープで留めるもので、両手を使わないといけないものでした。片手しか使えない私には、かなり難しい動作です。何か違う方法を考えないといけませんでした。このシミュレーションはなかなか手強かったですね!(笑)いくつか候補が挙がったのですが、ことごとくシミュレーション失敗しましてね。。しまいには4点シートベルトまで出てきて、「余計できねーよ」ってなったこともありました。(笑)最終的には二つにまで絞ったんだっけな? で、結果、今の[マジック固定&バックル方式](大げさだな、、笑)になったのです。最後の決め手は、[いかに普通の動作に近づけて、人にお願いするときに、いちいち説明しないで済むようにすること]でした。いや、これ結構大事なんですよ! おかげで、いつでも外に出られるようになりました。これは、デカいです。(笑)

 他にも、[しょう油さし]だったり、[キッチンワゴン]だったり、今は使っていませんが[カギ]だったり、思いもよらぬことが、思いもよらぬ形で出来るようになったりするんですよね。。まさかしょう油さしがあんな形になろうとは・・・。(詳しくは[自助具バカ一代]を参照のこと)もちろん、できないことは人にお願いするという方法もあります。ですが、人にお願いするとなると、多少なりともその人のフィルターが入ってしまったり、こっちも遠慮や窮屈があると思うんですよね。。だったら、自分でできそうなことは何とかトライしてみる、方法を考えてみるというのは私はかえって気が楽だと思います。
 そうやってできることが増えると、今度はそれが自信にもなっていきますし、さらにできることを探そうとします。もちろん物理的にできないことも多々あるのですが、「これはできない」と思っているのと、「これ、ひょっとしてできるかも・・・」と思っているのとでは気分的に違ってきますよね。前者は、ちょっと行き詰ったりすると「あー、もう無理!」ってなってしますが、後者は何とかして発想のとっかかりを見つけて、それをひたすらこねくり回して方法を探し出しますもんね。(笑)
 ただ、それは大体が必要に迫られて発想することが多いです。冒頭のデジカメの話は、実際は今の生活では本当に困っていることではないですし、爪も、今は人に切ってもらっていて何の不自由もありません。そうなると、どうしても後回し、というか何としても結果を出そうという感じではなくなってしまいますよね。。

 ところで私の趣味は妄想ですが(笑)、このシミュレーションというのは、ちょっと妄想に似ているかも知れません。ただ、妄想は最終目的がないのに対し、シミュレーションは最終目的や、欲しい結果が決まっていて、それに向かって思いを巡らせていきます。そこが難しいところでね、、初めはシミュレーションのつもりだったのが、いつの間にか妄想になっていることが“よく”あるんですよね。。ですが、その妄想から思いもよらないひらめきがあったりするんです!なんでしょうね、、“結果を求めなきゃ”と思うと余計“気負う”んでしょうかね。。(笑)ただ何の気なしにウダウダと妄想しているうちに良いアイデアが浮かぶことがよくあります。

 そもそも、なぜそんなに妄想するようになったのか。考えてみると、思い当たる節があります。
 子供のころから何かと待たされることが多くて、例えば家族で遊びに行った帰り、ついでに買い物するなんてことがよくありますが、私を連れていくとなると、せっかく車に積んだ車いすをまた出さないといけないので、親もめんどくさかったんでしょうね。。「あんた、車に待ってなさい」と言われて、待っていることが多くありました。今じゃ絶対やっちゃいけないことなんですけどね。(笑)おおらかな時代の良き思い出です。(笑) そうすると、やることがないわけですよ!弟は歩けるからホイホイついて行っちゃうし。。夕日を見ながら、いつしか自然と妄想するようになったんですな。。。(笑)そう、“空想”じゃなくて”妄想”をね・・・。その延長が“シミュレーション”となるのでしょうか。。(笑)

 シミュレーションというのは、実際に行動するのが大変な私にとっては有効な手段です。私は以前プログラマをしていたのですが、その経験も少なからず影響していると思います。プログラムを作るときには、コンピュータ上の動作を頭の中で動かしながら作っていくのですが、まさに日常の動作についても、これが当てはまるのです。頭の中でいろんな場面や動きを想定して、できる・できない をずーっと流してやっていくのです。(実際にはこんな大げさなものじゃないですよ!笑)これがまた、なぜか気分がいい時には[できる]の連発なんですな!(笑)いや、もちろん時間を置いて何度も検証はしますよ!(笑)
 そもそも私は理屈っぽい性格なので、こういう頭の中でいろいろと考えるのが好きなのかもしれません。好きというよりは、もう“癖(へき)”かもしれませんね。(笑)ほぼ無意識に始まって、気が付いたらそのことで頭の中がいっぱいになっている。。 ・・・やばいです。(笑)

 この癖、、たぶんずっとやめられないんだろな・・・。

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