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プラスチックストローを廃止!?

 先日、ニュースで、あるコーヒーショップチェーンとファストフードチェーンで飲み物と一緒に出しているプラスチックのストローを廃止するということを耳にしました。その主な理由は[環境に悪影響を及ぼしているため]とのことです。

 私はこれを聞いたときに、実はちょっとした恐怖感を覚えてしまったのです。
 一見すると、一部の企業のちょっとした社会貢献の取り組みとして、“いい話”として取り上げられることです。ですが、一部の人にとっては極端に言うと「あなた、うちの店ではコーヒー飲まないでください」と言われているような気になってしまうかもしれないのです。
 大多数の人にとってはストロー“なんていうのは”有っても無くてもいいようなもので、廃止なんて聞いても特に何とも思わないかもしれませんが、私も含めてストローが無いと飲み物を飲むことができない人にとっては、これねぇ、、あとでジワジワ効いてくるかもしれませんよ。

 もちろん、実際には店で出してもらえないのなら、自分で持ち歩いているものを使えばいいだけの話です。ただ、この流れがどんどん進んでいった場合、例えば店で普通に自分で持っていったストローで飲み物を飲んでいたとします。その時に、もしかしたら周りから好奇の目で見られるかもしれません。「あいつ、何ストロー使ってんの!?俺(私)も使いたいのに。。」や「環境的にストローはマズいだろー」ってな感じです。店の人にだって「何ストローなんて使ってんだよ、せっかく廃止にしたのに『自分にも使わせろ』ってクレーム来ちゃうじゃん」なんて思われて鬱陶しがられるかもしれません。そうやってどんどんどんどん肩身の狭い思いをするようになっていくんですね。(笑)それ以前に、ストローを持っていないとコーヒーショップにも入れないのかと思うと、ちょっと切なくなります。
 良くも悪くも、大企業がそのようなキャンペーンを始めると、世の中の空気もそれに流されていきがちです。気が付くと「プラスチックストロー=悪」というレッテルを貼られて、飲食店や商業施設からどんどん消えていきます。そうなると、作っても売れないんなら作るのやめようとなって、そのうち小売りも無くなってしまうかもしれません。ストローが無くなるということは、我々必ず使う人にとっては飲み物が飲めなくなってしまうということですからね。ちょっとシャレになりません。
 まぁね、、これはだいぶ極端な話で、実際にはそんなにすぐにプラスチックのストローが無くなることはまず無いとは思いますが、それでも問題意識は持っておいたほうが良さそうですね。

 ニュースでは代替品として、紙のストローを紹介していました。私も以前一度だけ使ったことがありますが、飲むときに力が入ってしまったり、噛んでしまったりして飲み口(吸い口?)がすぐ潰れてしまうんですね。。しかも、一度潰れてしまうとなかなか元に戻らなくて苦労した覚えがあります。プラスチックのあの弾力が、我々には結構重要だったりするんですよね。そして、ストロー常用者なら“あるある”だと思いますが、洗って何度も使うんですよね。。普段、そんなにストローを使わない人からすれば「えーっ、」って思うかもしれませんが、日に何度も飲み物を飲んで、その度に使い捨てにしてしまうのは、どうにも抵抗があるのです。無論、経済的にもそうなのですが、やっぱり「一度使っただけで捨ててしまうのはもったいない」というのがあるのだと思います。ある意味、よっぽどエコ意識は高いかもしれません。(笑)ただ、出かけた時などはどうしても使い捨てになってしまうんですけどね。(心の中では「あー、もったいねぇな。。」とちょっと思っちゃいます。笑)
 紙のストローで何度も洗って使えるかどうかですよね。(笑)絶対、作っているほうはそんな想定はしていないでしょう!(笑)となると、一回ごとに使い捨てになってコストもゴミも増えることになります。

 何より悔しいのは、プラスチックのストローが[要らないものの象徴]になっていることです。何だかストローだけが全部のプラスチックの[悪]を背負わされてしまっているように思えてならないのです。
 「だったらプラスチックのカップだって紙コップにすればいいじゃん」と反論してみたって、大多数の人が「いやいや、まずストローを無くすほうがコストもかからないし、環境保護のために早くそうするべきでしょう」と言えばそれが主流になってしまいます。「有っても無くてもいいものなんだから無くそう」っていうだけで無くされたら、ストローを必要としている人にとっては、たまったもんじゃないです。
 毎回、無条件に飲み物にストローを付けろとは言いません。ただ、わずかでもいいのでその場に置いておいてもらえると嬉しいのです。万が一、手持ちのストローがなかったときに“そこにある”というだけで我々は安心するのです。
 そして、ぜひ[環境にやさしいプラスチック]の開発やリサイクル技術、廃棄した時の最終処理技術が向上することを願っています。根本はここだと思うんですよね。。小さなことですが、我々だってポイ捨てを絶対にしないなど、できることはあるはずなんです。自分でも「あー、なんかきれいごと言ってんなー」というのはわかるのですが、我々ができる唯一のことって、これぐらいしかないと思うんですよね。。[ちゃんと捨てる]というか・・・。
 ちゃんと捨てて、ちゃんとリサイクルなり処理なりをすれば少なくともウミガメの鼻に刺さることもないし、海や山に散乱することもなくなるはずです。これが一番の環境保護だと私は思うんですけどね。。

 この話って、ストロー常用者にとってはすごく切実なことなのに、それが伝わりづらいのがもどかしいというか切ないですよね。環境問題というのはとても大事だし、すごく切迫している問題です。それ故に大きな声で反発もしづらいのも確かです。かと言って飲み物を飲まないわけにもいきません。百歩譲って飲食店で出さないのは仕方ないとしても、生産自体を全部やめてしまうのは我々としては非常に困ってしまうのです。

関連項目
長いストロー

実際に紙ストローを使ってみました。

“マイストロー”を使ってみました。

紙パック飲料に付いている伸縮するストローや500mlペットボトルでも使える長いストロー
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